高血圧と糖尿病

糖尿病の人は高血圧の人が多いと言われていますが、その原因はなんでしょうか。現在、割合としては糖尿病患者の4割から6割の人が高血圧を併発しています。これは、糖尿病にかかっていない人の2倍の数字に当たります。

高血圧や糖尿病は中高年からの病気と思っている人も多いと思いますが、実際には若い年齢でも、血圧が上昇して気がつかない間に他の病気と一緒に現れることもあります。
なぜ糖尿病は高血圧を併発しやすいのか。まず一つ目の理由として、血糖値が高いので体の中の細胞の浸透圧が高くなることがあげられます。

浸透圧が高くなることで、水分が細胞の内外に出ていき、腎臓から水分の吸収が増加することで、体液や血液が増えるのです。その結果高血圧になります。

また糖尿病と高血圧に共通して言えることは肥満です。肥満の人は交感神経が緊張しており、血圧を上昇される成分の分泌が活発になるため、高血圧になりやすいのです。その結果メタボリック症候群になり他の病気を引き起こすことにもつながります。

糖尿病による高血圧を治療させる為には生活習慣の見直しが重要です。特に食生活の見直しがポイントになってきます。

毎日の食事の中で、塩分を摂取しすぎていませんか?塩分を撮り過ぎると、循環血液の量が増えてしまいますし、血管を収縮させる物質が活発になり血圧が上がります。

日本人は実は欧米人に比べると1日の塩分摂取量が倍と言われています。汁物を飲む量を減らしたり、調味料を工夫するなどして食事療法として、塩分を控えることが大切です。

他にも、肥満であるという人は肥満を解消することも治療につながります。今の体重を平均体重まで減らすだけで血圧も正常値になることも多いです。

たばこを吸っているという人は、タバコは血管を収縮させて血圧を上げる働きがあります。健康のためにも禁煙したほうがいいでしょう。生活習慣の見直しの中で運動不足だという人は、適度な運動をすることもすぐにでも自分で出来る大切な治療の一つです。

また、アルコールも摂取量を調整するなども効果的です。こういった一連の生活習慣の見直しが、糖尿病、高血圧を治療改善させることにつながることになります。